黒島


黒島は、八重山諸島の1つで石垣島と西表島の
ほぼ中間の位置にあります。
ハートの形をしていて島全体が平坦な隆起珊瑚礁の島です。
北側に港があり珊瑚礁(アクロポーラ類)が広がっています。
こちら側は水深が浅く1m−10mぐらいで、
そのまま小浜島や竹富島までつずいています。
南側は太平洋に面していて、ラグーンから珊瑚礁があり、
その外側は急速に水深が深くなっています。
ラグーンは水深1m−3mぐらいで、
シュノーケリングの初心者にはちょうど良い練習場となります。
島の中心に小中学校があり、
そこから道が各集落にむかってのびています。
この島でのエピソードをこれから書いていきます。


期間
私がこの島にきたのは大学4年の卒業研究で、
一般には熱帯魚として飼われているスズメダイ類の研究をするためです。
4年が始まった4月に準備をして、(スキューバの訓練など)
5月に大学の研修船で石垣島まで行き、そこから黒島にわたりました。
その年の12月まで8ヶ月間この島の南側で仲本と言う集落にある
民宿宮喜荘の6畳一間の離れを借り仲間4人で住み着きました。
私ともう一人がスズメダイの研究で、
あと二人がオニヒトデと珊瑚の研究をする事になりました。

黒島海中公園研究所
卒業研究でこの島を選んだのは、黒島海中公園研究所があり、
そこの研究所には当時二人の研究員がいて、
その内の一人が大学の先輩だったからです。
西表島には大学の研究所がありましたが、こちらを選びました。
私が黒島に着いた時にはまだ研究所があるだけで
研究員の人達の宿舎もまだありませんでした。
一人は研究所の中に畳をひいて奥さんと二人で住んでいましたし、
一人は空き家を借りていました。
しかし、私たちがいる間に家を一軒と牧場をみんなで作り上げました。
(牧場は研究所で与那国馬のつがいを飼っていたからです)

仲本
私の借りていた家がある集落です。
集落と言っても、民宿が2軒と他の家が5−6軒あるだけでした。
ここから研究所までは1kmぐらいで毎日歩いて通っていました。
また海へは200mぐらいでした。
この前の海岸はアダンが海岸線に生えていて、ヤシガニがいたので、
ヤシガニを取りに良く夜中に出かけていきました。
はぶが怖かったのですが、この時は一度も出くわしたことがありませんでした。

黒島港
黒島港です。
小さな港ですが、黒島の玄関口です。
島の北東にもう一つ桟橋らしき物はあるのですが、
ほとんどの船やホバークラフトは
この港につきます。
センターに写っているのが私です。
この港からは仲本の借家までは約2kmです。

牧場
私たちが黒島に来てから夏の間に作った牧場です。
研究所の東側の空き地に杭を打ち
柵を作っていったのですが、
最初の頃は柵と柵の間が大きすぎて、
よく馬が逃げ出しました。

台風17号
台風の号数はよく覚えていませんが、
8月7日にやってきました。
夜中に通過していったのですが、
最大瞬間風速65mと言う
とてつもない風が吹きました。
全員民宿の方に避難していたのですが、
南から風が吹きましたので、
民宿の南側の部屋は雨漏りがひどく
使えなかったので北側の部屋で雑魚寝でした。
夜中に一度外にでたのですが、
傘はあっという間に壊れてしまい
私自身も飛ばされそうになりました。
雨も上から降ってくると言うより、横から殴りつけてくると行った状態でした。
翌日私たちの借家を見に行ったら屋根がありませんでした。
家の前の電柱も見事に倒れていました。
また水道の蛇口も壊れ水が噴き出していました。
とにかくこのようなすごい台風を体験できたのは貴重でした。

黒島の海
こちらのページで紹介します。


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