お茶の目からウロコ話

このコーナーに記載している記事はオーナー自身が「目からウロコ」と思った話を思い出しながら オーナー自身の言葉で記載しております。 場合により間違いや正確性ではないこともあると思いますので お気付きの点は下記よりご投稿願いたいと思います。

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No8:「荒茶」をご存知でしょうか。

 茶生産農家が各茶商へ卸しているお茶が「荒茶」です。 このお茶には新芽の全ての部位が含まれます。丸ごとお茶になった状態です。新芽、全部の味と言うわけです。普通、店頭では販売しておりません。一般に販売されているお茶は「仕上げ茶」で荒茶を各茶商の技で仕上げ加工したものです。仕上げ加工は、荒茶の良い部分を取り出し高級茶にしたり、リーズナブルで美味しいお茶にしたり、各消費地の好みに合わせたり、様々です。言わば、「仕上げ茶」は、お化粧し着飾ったお茶、「荒茶」は、お茶になったばかりのピュアで素朴なお茶と言えるでしょう。


No7:茶柱が立つと縁起が良い

 昔から「茶柱が立つと縁起が良い」といいますが、最近はほとんど茶柱は立ちません。深蒸し茶が主流になってきて急須の茶こしは細かな目の網がほとんどです。例え棒があっても急須から出て行くことはあまりないのです。ですから、昔に比べ、茶柱が立つ確率は非常に低くなっているのではないでしょうか。
 さて、たまたまあなたの湯呑みに茶柱が立っていたとします。あなたはどうしますか。「見てみて!茶柱が立ってる〜。ラッキー!!v(^^)v」と周りの人に知らせますか。「残念!」実は、「誰にも言わずに飲み込んでしまうと縁起が良い。」と言うのだそうです。是非、お試しください。次からお茶を呑むのが楽しみになりますね。


No6:淹れたお茶が緑色だから緑茶?!

 淹れたお茶が緑色になるから「緑茶」だ!と思っていませんか。実は緑茶はかなりいろんなお茶があり、淹れたお茶が緑色になるものの方が少ないと思います。淹れたお茶が緑色になるのは蒸し製の煎茶で、日本国内で生産されるお茶のほとんどがこのお茶です。 しかし、世界全体で生産される緑茶の2割にも満たない量です。ほとんどは蒸し製ではなく「釜煎り」という製法の緑茶です。日本では九州で生産されていますが非常に少ない生産量です。中国では圧倒的に釜煎りが多く生産されています。残りの8割強が中国で生産される釜煎り茶で淹れたお茶の色は「琥珀色」と表現されます。したがって、緑茶とは淹れたお茶の色のことではないのです。残念ながら「何が緑なのか?」の答えはよくわかりませんが、緑茶はNo1で紹介した酸化を「酸化度を10%以下に抑えて製茶したお茶を『緑茶』という」ことにしているそうです。 ちなみに「ほうじ茶」も緑茶です。


No5:お茶の葉は日陰では色が濃くなる。

 題名だけでは意味がわからないでしょう。不通、植物は日陰に置くと葉の色が薄くなります。貴重な葉緑素を根の方に貯蔵して光が当たった時に備えるのだそうですが、お茶の場合は葉緑素の量を増やす事で対応しているのだそうです。
  この性質を利用して濃い緑色のお茶を作りたい場合は刈り取りの一、二週間前から遮光率50%くらいのネットを被せて栽培します。こうして作ったお茶が「玉露」や「かぶせ茶」です。 ネットを被せたり、取ったりした時の茶葉の色変化速度は以外と速く30分〜1時間ではっきりわかる程変化します。


No4:開封後の保管について

 お茶は活性炭脱臭剤と同等の臭い吸着性があります。開封後のお茶パックの口を輪ゴム等で結んだ程度で冷蔵庫などに入れますと庫内の臭いを吸着し、とても飲めなくなります。十分密閉した上で冷暗所に保管して下さい。残念ながら臭いが付いてしまった場合はオーブントースターなどで秒前後加熱すると臭いが発散し、飲める程度になる事があります。あきらめないで試して下さい。ただし、焦がしてしまうとどうしようも無くなります。ご注意下さい。再乾燥する程度とお考え下さい。 なお、お茶をさらに香ばしくする時にもこのような手法を使う事があります。


No3:煎茶の空き袋再利用

 煎茶はナイロンの袋に入れて販売されていますが、あの袋はけっこうハイテクを駆使している袋なんです。四層か五層構造になっていて、湿気はもとより光や気体の分子一個たりとも通さないようになっています。お茶は臭いや湿気を吸収しやすいので完全密閉するようになっているのです。
「こんなスゴイ袋を捨てるのはもったいない。冷蔵庫内で使うには持って来いだ。しかし、フィルムが厚くて輪ゴムなどでは密閉できない。」・・・ですよね。
 そこで、アイロンの登場です。袋の口元1p位をアイロンがけします。温度は高温でハンカチなどをかけて行ってください。袋の裏表両方から同じようにかけます。これがポイントです。けっこうぴったり密閉します。お試しあれ!!


No2:紅茶の等級名の『ペコ』って?

 紅茶の等級名で良く目にするのが『オレンジ・ペコ』というのがあります。これに色々等級名が追加されるほど高級な紅茶と言うことになるそうです。 最後は全て『ペコ』が付きます。
  ところでこの『ペコ』とはいったい何のことでしょう。実はこれ、元々は中国語らしいのです。『銀針白毫』(ぎんしんはくごう)という大変高級なお茶があります。出たばかりの小さな新芽を摘んで丁寧に作ったお茶で、この頃の新芽は産毛に覆われています。この産毛が『白毫』です。広東語で「パイコー」と発音するそうです。紅茶も日本茶も良いお茶をいれるとお茶の水面にホコリのような物が浮いています。それがお茶の産毛です。イギリスは最初中国から紅茶を輸入していました。もうお分かりですね。


No1:紅茶は発酵茶ではない!!

世界中で生産されているお茶を分類すると大きく3つに別れます。
・完全発酵茶(紅茶)
・半発酵茶(烏龍茶など)
・無発酵茶(緑茶)
 ところが、この『発酵』という言葉が問題になります。上記( )内のお茶は全て発酵してはいません。 一見発酵のように見える作用は酵素によるタンニンなどの酸化です。皮を剥いたリンゴが変色するのと同じ原理です。 酵母菌などの生物によるものではありませんので発酵とは言えません。実際、上記のお茶からは発酵を行う細菌は検出されないそうです。ただ、後発酵茶(こうはっこうちゃ)と呼ばれるものは菌による発酵茶です。この誤りは明治時代から続いていて表現が慣例化してしまったようです。
  この事を正しく伝えているホームページは大変少ないのですがGoogleなどで 「お茶 発酵ではない」などで検索してみてください。ほんの少しヒットします。また、同時にビックリするほど知られていない事もわかるでしょう。 たとえ知っていても「発酵」という表現をしているケースもあります。

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