旅先ではあまり眠れない方であるが昨夜はよく眠れた。６時少しまえに起きたので普段と同じである。朝食はハンバーガーで済ませた。
聞いたことがない店名だった。ポテトの不味さに閉口した。こんなまずいポテトはどうやったらできるのだろう。会津若松も町もゆっくりまわってみたいが今回は諦め。駅とビジホの往復で終わった。
郡山行きの快速に乗り、次の目的地猪苗代湖に向かう。２つ目の猪苗代駅で下車する。湖まではかなり離れている。歩くつもりだったがちょうとレンタサイクルの看板が目に止まった。
早速借りて店主がくれた案内図を頼りに走った。磐越西線を跨ぎ、磐越道をくぐって国道４９号線に出た。それを横断してサイクリングロードへ向かう。曇っているのでサイクリングロードから猪苗代湖がほとんど見えなかった。私は何のために自転車を借りてまでしてここに来たのだろうか。
サイクリングロードを進むと賑やかな所が見えてきた。野口英世記念館の案内板が見える。東北の方の人だとは知っていたが猪苗代町（旧翁島村）の出身とは知らなかった。
せっかくここまで来たから５００円払って入場した。記念館の中に生家が保存してあった。明治時代はこんな家だったんだ。湖がもっとよく見える所まで行こうと自転車を進めたがかなり遠いことが分かり途中で引き返した。そして駅へ戻ろうとしたが道が分からなくなり焦った。必死で自転車をこいだ。何とか次の電車の２０分ほど前に帰って来ることができた。汗を拭きながら駅で電車を待った。
電車は混んでいて全然座れない。郡山までの１時間足らずが辛かった。途中、駅でない信号所で下りの特急ビバあいづの通過を待ち合わせた。 郡山に近い磐梯熱海温泉におもしろそうな宿があったので１泊目の宿にと検討していたが列車の接続が悪く諦めた。
郡山ではすぐ福島方面の列車があった。行き先は阿武隈急行線の梁川。車両は阿武隈急行のものだった。阿武隈急行線に乗りたいと思っていたがとりあえず車両だけは体験できたのでよかった。福島まで座ることができた。猪苗代駅から立ちっぱなしだったから疲れていた。東北線に乗ったのは何年振りだろう。東京仙台を一度だけ往復したことがある。
福島に到着すると休む間もなく福島交通飯坂線に乗り換えた。本日２番目の目的地飯坂温泉へ向かうためである。温泉とローカル私鉄の両方がいっしょに楽しめる。車両は東急の払い下げ。２両編成で車掌が車内で切符を売っていた。小刻みに停車して２０分ほどで終点の飯坂温泉駅に到着した。
駅を出るとこれぞ温泉街という風景だった。昨日の湯野上温泉とはえらい違いである。帰りの電車を確認すると持ち時間は１時間と少々。事前に調べておいた共同湯鯖湖湯に向かう。１０分弱で建物が見えてきた。
中に入ると入浴券の自動販売機があった。１００円とは有り難い。沼津の周辺にもこんな安い温泉があったらいいなあ。脱衣場に入ると湯船・洗い場との仕切りがない。これには驚いた。こんな温泉（共同湯）は初めてである。
しかし湯船を見ると周りを囲んでいるだけで誰も入っていない。何だろう、変だなあと思いながら湯船のお湯に触れた時にその理由が分かった。熱くて入れないのである。 温泉の成分表を見ると源泉は５１℃とある。ここにくるまでに多少は冷めているだろうがそのまま注がれているのである。一応ホースで水が入れられるようにはなっている。我慢して入ったが１分が限度。そのうち水のお陰で少しは冷めたので２度入った。 こんな熱い風呂に入っては心臓に良くないだろう。夏に熱い温泉に入って体がほてってしまった。
さて電車時間まで３０分ほど。とっくに正午は過ぎているのでお腹もすいてきた。そば屋があったので覗いてみる。
お店の人に電車の時間を告げて大丈夫か確認する。そばは沼津で食べるものとちょっと変わっていた。ゆっくり味わって食べれば美味しかったの思うが時間がないので流し込むように食べてしまった。ちょっと残念であった。（写真は駅前から見た温泉街です）
電車に乗ってJR福島駅に戻る。車掌は乗客と顔見知りなんだろう。あちこちで話し掛けていた。ローカル私鉄のほのぼのとした風景である。
福島に戻り、いよいよ仙台へ向かう。阿武隈急行線経由で行くことも考えたが乗り換えが増えるのでやめにした。福島から仙台は１時間半と長い。 東北線に入ってからは車窓を見ることなく持ってきた推理小説で時間をつぶした。仙台に着いた。仙石線の乗り場へ向かう。一部区間が地下化されたのでホームまで長いエスカレータを使って下りる。 今晩の宿（オフ会会場）は陸前浜田が最寄り駅である。石巻行きの普通電車まで少し時間があった。とりあえず来た多賀城行きに乗って、同駅で石巻行きを待った。陸前浜田駅に着いたのが５時少し前だった。ホームが１面の寂しい無人駅だった。
