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末摘花弐編(1)誹風柳樽は、川曳の滑稽にして呉浚軒の集冊也。予其巻にもれし恋句を人しれずここに竊りてものにし侍るに、終跋を世上へ末摘花とは名の立つ事にはなりにけらし。 安永五年盂秋
恋の闇 下女は小声で ここだわな 昼みれば 夜ばい律儀な をとこなり またうちで せにアすまぬと 朝帰り はやり医者 している処を 起こされる 屁を放った より気の毒は おなら也 湯へ行けと 女房むしょうに 不潔がり ゆうべした まんまと昼間 新所帯 お気に入る はず上開の 仙女なり をしいこと まくる所を下女 呼ばれ ふてえ下女 一番すると なんぞくれ いぼ付きは 切らしましたと 小間物屋 初手二番 ほどは二階が ぬけるよう 目覚しき よがり隣で いきどほり ぬけるまで 置けば女房も 機嫌なり げたげたと 笑うをてい主 はらへのせ したい時ア いつでも云えと 下女に云い ぢっとして 居なと抜き手で 紙を取り せんずりを かいてる所へ 勅使くる またぐらを 尊く見せる 緋ぢりめん はらませて 置いてとわめく 朝がえり 後家の生酔 させそで させそで 気の弱い 下女アレにさせ コレにさせ させたから さアくんなよと 下女せつき 口説くのを 御用見ていて 叱られる させそうな やつで揚弓 好きになり 揚枝店 サテ出来そうで 出来そうで 道鏡で なくてもぬけば 湯気が立ち 八九人 頬かむりして 下女を待ち あのやせで どこから出すか きつい好 させに行く とも云われぬで 嫁と云い 抜き足で 泣くのを聞きに 五六人 ふんどしが 破れそうだに 承知せず ひん抜いて 殿様直ぐに 湯であらひ したくない 顔をしている 奥女中 とんだ下女 寝てする事を 立ってする 物置で 下女沢庵を ふりまわし 口説きよう こそ有ろうに 手を合わせ 酔ふた時 夜ばいはよせと 懲りた奴 わるいくせ 女房よろこび 泣きをする 宝ぶね 皺になるほど 女房漕ぎ |