飲んだ次の日はだいたい早く目がさめる。それでなくてもビジネスホテルでは熟睡できない。少し頭が痛い。やっぱり飲み過ぎたかな。食べる気がしないのでとりあえず出発する。雨晴海岸を経由して氷見へ向かう。曇り空だが天気は大丈夫そうだ。氷見の町を過ぎると海沿い(富山湾)の快適な道(160号線)になった。車も少なく自分のペースで走ることができた。
1時間ほどで石川県に入った。やっと石川県に入ったとは言っても能登(七尾市)であり帰ったという気持ちにはならなかった。七尾市街で249号線に入り本日最初の目的地、能登島が近づいてきた。
酔いもさめてきたのでコンビニで簡単な朝食を摂った。この頃には熱い日射しが差し込んで正に夏本番である。
能登島には2年前無料になった能登島大橋と、1年少し前に出来た中能登農道橋の2本の橋が架かっている。この2つを利用することにより能登島が走りやすくなった。和倉温泉を抜けると能登島大橋が見えてきた。2年前車で渡ったが今度はバイクだ。ぞくぞくしてきた。結構長い。登って降りると能登島に着いた。新湊を出てからほぼ2時間、予定通りである。
能登島に来たのには目的があった。従姉妹に会うためである。今日はまだ仕事なので仕事場を訪れることにした。海沿いに走ること10分足らずで到着した。
能登島自動車は、かって島内の修理・車検を独占していたようである(注:橋が無料になり島外へ容易に行けるようになったので現在はそうでもないようだ)。従姉妹は、家族でしかも車で来ると思っていたのでバイクには驚いたようだ。ダンポール一杯のお土産を用意していたがバイクを見て「これじゃ持って行けないね」「宅急便で送っとくね」。事実私の帰宅より早くお土産が届いていた。1時間ほど話しをして失礼した。別れ際に「今度は家族で泊まりにきてね」と言ってくれた。(08年8月、バイクで再訪しました)
さて12時に道の駅ロマン峠で金沢のTC、RRCの皆さんと合流する予定である。まだ時間があるので島内を少し走った。海岸線から島の中央を通る広域農道を走る。アップダウンの続く道である。そしていよいよ農道橋が近づいてきた。別名ツインブリッジのと。大橋の半分の長さもない。あっけなく渡りきってしまった。渡ったところに休憩所があった。橋をバックに記念写真を撮った。これで思い残すことなく能登島から離れられる。
少し早いがロマン峠に向け出発する。正確な場所は分からないが249号線までは何とかなるだろうと思って走っていたらロマン峠が見えてきた。 何のことはない、249号線との交差点の一角にあった。何台かバイクは停まっていたがRRCの皆さんはまだみえていなかった。 お腹も空いていたのでざるそばで軽く腹ごしらえして待っていると集団バイクの音が聞こえてきた。近づいていくと「イズラーさんですか」と声をかけてくれた。何人かの方は掲示板での知り合いだがもちろん初対面である。残念ながら途中で1台(YOUさん)がエンジントラブルでリタイヤしたとのことであった。また、ここに来る途中で雨に降られたようである。
これからの予定を相談した。そして私を含めて7台、輪島に向け出発した。先頭を走るクマさんは快適なペースでとばす。これには参った。ドン亀の私は付いていけない。穴水の町に近づいて雲行きがあやしくなった。
ぽつぽつきたなあと思っているといきなり強い雨となった。雨にも拘わらず皆さんはどんどん進む。私はまだ明日も明後日もあるのであまりびしょ濡れになっても困る。バイクを止め合羽を着た。そして少し走ると皆さんが雨宿りしていた。まだ完全に止んだわけではないが出発した。途中強い雨の所もあったが輪島の町に着くころには晴れたきた。合羽が辛い。
輪島から海岸線に沿って249号線を曽々木に向かう。先頭はますます快調でもう見えなくなってしまった。日本海が青い。能登に来たことを実感した。1時間ほど走って、道の駅「千枚田ポケットパーク」で休憩となった。見下ろすと千枚田が見える。
何回数えても999枚しかなくおかしいなあと思っていたら簑(みの)の下に1枚隠れていたとの逸話のある千枚田である。到着するなりまず合羽を脱いだ。ずっとサウナのようだったので早く脱ぎたかった。
しばらく雑談して出発した。先頭は以前にもまして飛ばす。あっと言う間に見えなくなってしまった。申し訳ないことに私の後ろの方々は私のペースに合わせてくれた。 曽々木のお店はすぐだった。午後の1時半だったが混んでいた。幸いカウンターが空いていたので7人が一列となって座った。お店の人の「お飲物はどうしましょう」という問い掛けに誰かの「我々は大人のライダーだ」の一言で却下となった。正直なところ私はビー○が飲みたかった。ここまで暑かったからさぞかしうまかったことだろう。食事は刺身定食。 普段外食はしないから久しぶりの贅沢である。サザエは好きではないで隣りに座ったタカハさんにあげた。食事が終わると帰りのルートの相談が始まった。マークさんはまさひろさんと連絡を取り、落ち合えそうな場所を相談していた。
この時点でどこまで決めたのか不明だったが更に249号線を東に向け出発した。途中禄剛崎方面の案内があった。どうするのかと思っていたらそのまま国道を進んだ。ほどなく急に右折する。珠洲広域農道の表示があった。これが奥能登の山間部を貫く農道か。農道だけに沿線には何もない。私の後ろで遠慮していた方々も一気に加速して見えなくなってしまった。
高速農道と呼んだ方が言い。この道を制限時速で走る車はないと思う。遙か彼方へ行ったかと思ったら停まって待っていてくれた。
そして少し先にあったコンビニで小休止となった。暑いので水分を摂らないと倒れそうである。
ここでずっと先導していただいたクマさんとお別れとなった。お世話になりました。さあ、あとはまさひろさんだ。うまく合流できればいいが。穴水の町を抜けドライブイン(とうりゅう)に向かう。来る時は雨だったが今度は快晴である。
約束の時間の3時を少しすぎて到着した。しかしまさひろさんはいなかった。マークさんが携帯で連絡を取る。近くまで来ていることが分かった。しばらくしてまさひろさんが到着した。なんとロマン峠に、我々が出発した10分後に到着したそうである。
RRC(BFHの方もいました)の中には富山と小矢部から参加の人もいて帰る方向がばらばらなのでツーリングはこで一応解散となった。私がまず出発した。別れの言葉は「今度は浜名湖で」であった。RRCの皆さん、私の予定に合わせていただきありがとうございました。今度お会いするときは石川弁で話しますね。
さて今日はまだお二人の方と会う予定がある。次のお会いするのは実家がS町でC県にお住まいの方である。
ちょうど帰省していることが分かったので寄りますよと連絡をいれておいたのである。笠志保(田鶴浜)で249号線と別れS町へ向かう県道に入る。この辺までくれば能登の道は迷わない。
とうりゅうを出発してから40分ほどで待ち合わせ場所に到着した。
携帯で連絡するとちょっと暗い感じの若者が歩いてきた。HPから受ける印象と妙に一致した。勇者さんである。仕事が似ていること、私が一時東京勤務であったこともあり話しが弾んだ。インターネットの世界では初対面という言葉は存在しない。
もう宿のある羽咋まですぐであることもあり1時間以上もご一緒させていただいた。「今度は東京の方で会えたらいいですね」、それが別れの挨拶であった。
宿にはちょうど6時に到着した。家に電話を入れ、すぐ風呂に入り汗を流す。今日の走行距離は285km、結構走ったものだ。宿は羽咋駅に近いので駅前まで夕食を食べに出掛けた。しかし駅前には何にもない。焼き鳥屋に入ったら持ち帰りの注文にまわしていたので店のお客に出す焼き鳥がない。しろ5本と生ビール1杯で早々に退散した。本ツーリング中だたひとつの不愉快な思いをした。
結局パン屋があったのでそれを買って宿で食べた。最初からそうすればよかったと思っても後の祭りであった。
予定ではカメさんが10時頃来てくれることになっている。テレビを見ながらのんびりしていると携帯が鳴った。カメさんからこれから出掛けると連絡があった。予定より早く9時過ぎにカメさんがやってきた。1年半ほど前、検索でカメさんのHPを見つけてからのつき合いだったので今回なんとしてもお会いしたいと思っていた。手土産にカメさんのお店(かっぱ鮨)で握ったお寿司を持ってきてくれた。
昨年の夏、不良中年のメンバーがカメさんのお店でオフ会を開催した。その時の様子を聞かせてもらった。私はそのメンバーと翌日中尾で合流している。
カメさんはRRCとも交流がある。昨日はマークさんと長老さんが昼飯を食べにきたようである。悲しいかな休日が休みでないのでツーリングには参加できないのである。
話しは尽きないがカメさんはまだ仕事中なので1時間ほどで帰った。ひょうきんな人であった。早速お土産のお寿司を食べた。ネタがとても大きく全部食べ切れそうにない。半分明日の朝食用に残した。今日の予定はこれで全て終了した。
なんと慌ただしい1日だったことか。