当センターは荒川区立町屋文化センター内にあります。荒川区地域振興公社が主管し、読売・日本テレビ文化センター町屋が企画・運営に当たっている、都内で初めての”官民共同センター”です。したがって、教室の受講料は安めに設定してあります。 |
●東京、町屋教室(荒川区立町屋文化センター内読売・日本テレビ文化センター町屋) 東京都荒川区荒川7-20-1 電話 03-3802-7115 京成線、 東京メトロ千代田線町屋駅、都電荒川線 町屋駅前から徒歩7分 |
階段を上って右折、突き当たりが文化センター。仏像彫刻教室は見晴らしの良い3階にあります。上野や日暮里にも近く、教室を終わってから上野の国立博物館へ美術展を拝観に行くことも可能です。荒川区が補助してくれているセンターで受講料が安いので、受講生がいつも多い教室です。 | |
不動明王坐像を指導中の監修 瑞雲。なお、瑞雲流仏師瑞尚先生も指導されます。 | |
監修作品紹介 仏師瑞雲作大日如来像コメント運慶作円成寺大日如来像のお体、台座、光背等になるべく近い形にしました。瑞雲流になっていますので運慶作大日如来像よりはお優しい容姿体型です。 一番苦労したのは、お顔で、如来の威厳と運慶流のお顔の造りは写真集をよく見て研究しました。 円成寺大日如来像は安元元年(1176) 運慶作墨書が台座にあり 檜寄木造(よせぎづくり)像丈98.2cm。金剛界の大日如来で両手は胸の前で智拳印(ちけんいん)を結びます。これは仏界全ての仏の働きを一つに集約した力を表しています。 引き締まった肉付け上半身は背中や肩に張りがあって腰がしっかり締まっています。お顔は当時の藤原風の穏やかな表情に写実性を取り入れ生き生きとした表情になっています。 大日如来像 |
仏像彫刻教室生のためのお話煩悩の火を消す趣味最近は世相が乱れ、邪悪な事件や保育に関する問題も多発しています。よこしまな思いを起こして、正しく世間を見ることが出来なくなっている人が増えている証拠ですね。仏典に、この世は三つの火が燃えていると説かれています。一つは、気に入ったものを欲しいと思って正しくない考えを持つこと。お金欲しさの為、憎しみのない人を傷つけるはこの火で「むさぼりの火」といいます。二つ目は気に入らないものを見て、正しくない考えを持つことで、ちょっと馬鹿にされたぐらいで人を傷つけたりする、{いかりの火」といいます。三つ目は、無知のため、やらねばならないことと、やってはいけないことが判断できない「愚かさの火」で、これら三つの火は何処でもいつでも誰にでも燃え上がる可能性があるものです どんな人でも、この火の一つでも持てば、身を焼かれる思いをしなければならない。いかに立派な御殿に住んでいても心が安まらない。人はこの煩悩の火によって悪業を起こし悪業によって未来永劫苦しみを受けることになる。だから、気に入ったものがあっても、正しく判断し、気に入らないものを見ては慈しみの心を起こし、いつも無我の心を保ち、煩悩の火を消すよう努めなければなりません。 では、どのようにしたら煩悩の火を消して無我の心になれるでしょう。仏像彫刻教室の生徒は、よく「仏像彫刻を始めると時間の経つのも忘れて熱中してしまう。」と言います。仏像を彫ることで頭と手先を動かすことになり余計な煩悩が起こる暇がないのです。これは最高の趣味であり最高の利点ですね。 |
カリキュラム
教室に入会されますと、まず最初に習うのが小刀の持ち方、使い方を覚えます。木には順目と逆目がありますので刀の使い方も順目と逆目では違えなくてはいけません。これが他の鎌倉彫などと違う点です。全く初めての方が覚えが早いようです。自己流でやってきた人は、まず自己流の悪い癖を取る必要があります。当方の教室は、小刀で日本の伝統模様である檜垣紋、業平菱紋(なりひらびしもん)などを手板で彫ります。これは運刀(うんとう)と言って、書道の運筆にあたるもので非常に重要な課程なのです。この課程は3〜4回の講習で終了します。
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