北千住駅ビル ルミネ9F |
北千住
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最初の講習、手板で業平菱紋を彫つています。小刀の使い方を拾得します。小刀を押して削る方法を押し刀といい、小刀を反対に引いて削るのを引き刀といいます。この引き刀が出来ないと木目に逆らわないで彫ることが出来ません。引き刀がない鎌倉彫と違う大きな点です。 | |
こちらの若い女性も初心者のようですね。どなたでも最初は、この地紋彫りから始めます。 | |
仏像彫刻教室生徒歴10年以上のベテランが彫つているのが持国天です。仏師、湯浅講師に指導してもらっています。中級科師範科クラスになるとご覧のように写真集などを見ながら自由な課題にも挑戦できます。 | |
講師作品紹介仏師 湯浅 瑞鳳大地の徳、万物育成の力を神格化したのが地蔵菩薩といえます。大地は母ですから、子供の守り本尊として民衆の中に溶け込んで救いをもたらし深く慕われる私たちにとって身近に感じる菩薩です。室生寺金堂母屋に安置されている地蔵菩薩立像の納衣(のうえ)に刻まれた丸みのある稜線、右手の動きのある与願印のイメージをもとに、大地からわき出る力強いパワーを持ったお地蔵さんに表現しました。 真言宗室生寺派大本山室生寺は、奈良県宇陀郡の室生山の中腹に堂塔が建つ山寺です。奈良時代の創建で、古くから女性の参拝を受け入れてきたことから女人禁制の高野山に対し「女人高野」と呼ばれています。 仏像事典 地蔵菩薩 |
仏像彫刻教室生のためのお話仏像とちょっとしたご縁お釈迦様が祇園精舎にいらしたときのお話です。酔っぱらいのバラモン(インド、バラモン教の僧)がやってきて、俺を仏教の坊主にしてくれと頼みました。酔っぱらいの頼みなので弟子たちは相手にしなかったのですが、お釈迦様は侍者に命じてその男の頭を剃って僧衣を着せました。次の日、男は酔いが醒めて、自分の頭が丸坊主になっているのに気づいて、逃げ帰った。弟子たちはお釈迦様に「どうして、出家する意志のない酔っぱらいを出家させたのですか」と問いました。 お釈迦様は「たとえ冗談でも酔った勢いで、はじめて出家したいと、男の心に仏性が芽生えた。これまで生まれ変わり死に変わりする輪廻の間に、はじめてその気になった、これが縁で、いつの日か本当に出家することになろう。」と、ちょっとした縁が大事であることを教えられました。 長い人生の間には、お寺巡りをしてみたい、法話をきいてみたい、仏像彫刻教室へ通って見たいと殊勝な心、仏心を起こすときがあります。そこで、仏像とご縁が出来て、本当に彫刻教室へ通えた人は幸福です。「無量寿経」に「仏に会うことは難しく、聞き難いこの教えを説く人に会うことも難しく、その教えを信じることは更に難しい。」とあります。 |
カリキュラム
教室に入会されますと、まず最初に習うのが小刀の持ち方、使い方を覚えます。木には順目と逆目がありますので刀の使い方も順目と逆目では違えなくてはいけません。これが他の鎌倉彫などと違う点です。全く初めての方が覚えが早いようです。自己流でやってきた人は、まず自己流の悪い癖を取る必要があります。当方の教室は、小刀で日本の伝統模様である檜垣紋、業平菱紋(なりひらびしもん)などを手板で彫ります。これは運刀(うんとう)と言って、書道の運筆にあたるもので非常に重要な課程なのです。この課程は3〜4回の講習で終了します。
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