奄美大島体験レポート
〜4泊5日の素敵な旅〜


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1日目

7月26日 午前9:00
 この日、南の楽園『奄美大島』に出発するために私めいゆと灰谷は、羽田空港に向かう。
 空港についても私の行動は不審極まりなく、何度も逃げようと思ったが、チケットの換金ができないことを知りあきらめる。
 飛行機搭乗前、私が普段の半分程度にしか喋らないことを灰谷は面白がっている。
「だって、あんなでっかいものが空を飛ぶなんて……」(めいゆ)
 灰谷の方は何度か飛行機に乗っているので、余裕があるのだが、私は小学生時代に乗ったきりなので、かなりびびってしまう。
 そして飛行機は、無情にも奄美に向かって飛び立っていくのだった……。

午前11:25
 当然のごとく無事に飛行機は到着。
この時横で灰谷はぐーぐー寝ていたので、着陸の時の私の真っ青な顔を見られなくて良かったとつくづく思う。
「あんまり揺れなくて思わず寝てしまった……」(灰谷)
『おーおーそうだろうよ。おまえと言うやつはそういうやつだよ』
と言う言葉が私の脳裏によぎったが、ぐっと飲みこんだ。
 すでに空港には、現地でお世話になるF山さん(仮名)が待機していてくれた。
その日焼けした姿は、完璧に地元の人であったが、普段は東京に住んでいる。
(F山さんの出身は、ここ奄美大島なのでそう見えて当然なのだが……)
 簡単な挨拶を済ますと車に乗り込み一路奄美の中心地名瀬へ……。

午後12:30
 車で名瀬市に移動途中にレストラン『ばしゃ山』で昼食を食べることに。
店の中は、いかにも『リゾート地』と言った感じのする内外装で、ちょっと高級そうな雰囲気をかもしだしていた。
「こりゃ、期待してもいいかも」(めいゆ)
灰谷も私のその問いかけに軽くうなずいた。
 ちなみに我々が食べた献立は、『山羊汁』『地鶏ラーメン』『鶏飯』という代表的な島の料理で、味は決して東京では味わえないものだった。
 それらすべてを平らげていざ車に乗り込んだ時、ふと私は、
『待ち時間もなかなかのものだった』
そう思いながら、恨ミシュラン度を計算していたのだった……。

午後14:00
 F山さんの実家に到着。
再び簡単に挨拶を済ますと奄美名物(?)のパッションフルーツと神酒(みき)を食べることになった。
私も灰谷もそれらを食べたことがなかったので、挑戦することに。
 まず『神酒』から口をつける。
「うはぁ、酒っぽくない甘酒だぁ!」(灰谷)
とそのものずばりのコメントで、ぐいぐい灰谷は飲み続ける。
 私はそちらをほどほどにしてパッションフルーツを手に取る。
半分にカットしていただいたその果物は、紫色の物と黄色の2種類あった。
とりあえず、紫の方を手に取りスプーンで食べる。
 不思議な食感だったが、(しいて例えるなら『芯のあるタピオカ』)酸味と甘味がなんとも言えない絶妙なハーモニーを……(しつこい?)
奄美大島に来たらぜひ挑戦してもらいたい物だと思う。

午後16:00
 車にて『(有)奄美観光ハブセンター』を見学に行く。
「うわ、道沿いのドライブインみたい」(灰谷)
到着して最初の印象としては、見事に的をいていると思う。
結構有名なところのわりに、あまり広くはないようだ。
入場料を払い、早速中に入ると従業員さんに、
「ハブとマングースの対決が始まるから上に行ったほうがいい」
と言われ、すばやく二階の闘技場(嘘です)に上がり座席の最前列を占領する。
プロレスで言うなら『特別リングサイド』といったところか……。
 対決が行われるリング(仮名)は、ガラス張りのケースのようなもので、中にはすでに一仕事を終えて口元を血で濡らすマングースが意気揚揚と中を闊歩している。
 そこに登場したのが、『ハブ博士』こと中本さん。
我々観客に軽く挨拶をすると、ハブについての口上をはじめる。
 必死に睡魔と戦いながらその話を聞いていると、しばらくして足元にあった木箱から一匹のハブをとりだす。
 一瞬にして場内に緊張が走る。
「うわー、かわいい!」(灰谷)
 おいおい、どうなっとんねん。
……まあ、人の好みはいろいろあるからしょうがないけど……。
 そんなこんなしていたら、中本さんがハブを持って場内の人に触らせて回ってる。
ほとんどの人が嫌がってるのに灰谷はひょいと尻尾をつまむとニコニコしながらカメラ目線をしているではないか!
思わず私もそれを撮るべくカメラを構えてしっかり撮影。
なにしとんねん、私ら二人。
 てなことが終わると別のハブを箱から出してそれをそのガラスケースにポトリと落としてあおりの口上が再び入る。
ケースの中で二匹はどことなく牽制しあいながら所狭しと動き回る。
中本さんが気合をいれてから、マングースとハブとの間にあったガラスのしきりがはずされて、いざ決戦だ!
 となるかと思いきやマングースが、ガンガンハブの首筋に噛み付いている。
ハブは身もだえながら反撃のチャンスをうかがっているようだが、どうにもマングースの方が強いようだ。
 しかし決着がつく前に再びもとのところに戻されて試合終了となる。
なんとなく私は煮え切らなかったが、その場を後にし地下の展示コーナーへ。
 展示コーナーは、だめな人はとことんだめだろうなと思わせるディープなつくりで、私はへなへなになりながら展示物を見て回る。
生きたハブはもちろん食べられた動物達のホルマリン漬けや剥製がごろごろしている中になんと、先ほどまでハブの説明をしていた中本さんの真の姿が展示されている。
中本さんはハブに関しての世界的権威で、博士号をお持ちなのだそうだ。
「えー、ただの死神博士に似ている人だと思った」(灰谷)
一歩間違えば大暴言ではあるが、『博士』であることだけは見切ってた灰谷は、凄いと思う。
 予談ではあるが、100円払うといろんな物が見れる機械がある。
内容はどちらかというと『秘宝館』のノリで、なかなかだった……。
 成仏してくれ<ハブ(by灰谷)

午後17:30
 ハブ見学を終えて我々は、大浜海浜公園に向かい海水浴を楽しむことに。
F山さんいわく、
「あまり綺麗なところじゃないけど……」
とのことであまり期待していなかったが、着替えて海辺にいったら見事なブルーの海だった。
 普段千葉とか神奈川付近で泳いでいる我々にはすばらしい海といえる。
早速シュノーケル、ゴーグルを着けて海に潜ろうとしたが、大事なことを忘れていた。
「すいませーん。シュノーケルってどうやって使うんですか?」(めいゆ)
私は生まれてこの方、シュノーケルを使ったことがなかったのである。
F山さんに簡単な使い方を教えていただき早速実践に……
「ぐはー!海水おもいっきり飲んじゃったぁ!」
「うおー!鼻に海水が入ってつーんときたー!」
 …俺ってばめっちゃうるさーい!
なんてことを30分もやってたらなんとか潜れるようになったが……。
 とうの昔に潜れるようになっていた灰谷が、
「あっちに魚がいたのー!」
と手招きしたので、その地点に向かう。
 その地点で潜ると本当にカラフルな魚が泳いでいる。
私はモーレツに感動した。
 嬉しくて仕方がなかったので、水面に上がってきた灰谷に言う。
「すっごい良かったね!魚……」
その時灰谷が答えた言葉を私はきっと忘れないだろう。
「うん。すっごくおいしそうだった……」
 感じ方は人それぞれなのね。
とほほほほほほ……。

午後20:00
 ひたすら泳いだ後、F山さんの実家にお邪魔をして晩御飯をご馳走になる。
とてもおいしい料理ばかりで舌鼓をうちっぱなしだった私達は、その後未知なるお酒である『ハブ酒』をいただくことになるのだが、その時の話は別コーナー『酒の話』に載せてあるので、興味のある方はそちらをご覧ください。

午後11:30
 焼酎をたらふく飲んだので、眠くなる。
寝る間際に見た天気予報で『台風6号』が奄美大島に近づいていることを知る。
「近づかなければいいんだけどね」(灰谷)
「うん、でも意外とくるかもよ」(めいゆ)
「またまたぁ」(灰谷)
そんなことを話しながら我々二人は床についた。
 その後、私は自分の言ったこの言葉を後悔することになろうとは、この時知るすべはなかった……。
 とほほほほほ……。

-2日目に続く-
 


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