4日目
7月29日 午前10:00
見事なまでの二日酔いをおして起きあがる。
時間的には明るいはずが、なぜか室内が暗い。
まわりを見渡すと雨戸が閉まっており、外を激しく叩く音がする。
(もしかして……)
慌ててNHKの天気予報をつけると、昨日は通過するはずだった台風が、見事に停滞している。
というか元に戻っているではないか!!
「うーん、すっげえ迷走台風」(灰谷)
なにもこんな時に迷わなくたっていいじゃん。
東京に来る時は早足で駆け抜けて行くくせに!!
と文句を言っても天候が変わるわけもなく、ひたすらF山さん宅でおとなしくする。
「せっかくだから、旅行記でも書く?」(灰谷)
と突然言われ、どうせすることもないので書くことにする。
1時間足らずで1日目が出来上がる。
我ながら、自分をほめたい。
午後1:00
F山さんの車にて『鳥しん』というお店に行く。
ここのお店は、奄美大島の郷土料理を食べさせてくれる。
早速メニューを見るといろいろな物がある。
とりあえず、目についた物を片っ端から注文することに……。
頼んだ物は、アバスの唐揚げ、鴨のステーキ、地鶏のラーメン、夜光貝の刺身……
しかしこの中の夜光貝は、水揚げされなかったそうで食べられず。
そんな中で、アバスことハリセンボン初体験の私と灰谷の会話。
「ねえ、アバスの唐揚げっておいしいの?」(灰谷)
「ん? ああ、まわりに骨みたいのがあって、ハリセンボンの味がするよ」(めいゆ)
「そりゃそうだろう、アバスってハリセンボンの事だ」(F山さん)
「……え?」(めいゆ&灰谷)
なんともお約束なスボケかましである。
ふと壁に目をうつすとサインがいろいろ貼ってあるのに気づく。
そこには『ダチョウ倶楽部』とかジャンルを問わず有名人のが多数ある。
その中にダイエーホークスの選手のサインがあるのだが、誰のかわからない。
どうやら右下の方にある番号が、そのサイン選手の背番号らしい。
それでも誰のかわからなかった。
同様の現象は、ロッテマリーンズ、日本ハム、近鉄でも寸分も違わないのは、なんで?
そんなこんなでたらふく料理を食べ終わり帰る頃には、台風がピークに達していた。
しかたなくどこにも行かずに車でF山さん宅に帰宅する。
午後3:00
ひたすら台風がすごく、猛威をふるっているのをただ見つめる。
いやー南国の台風は凄いわ……
念のために面白そうなナイトスポット『原ハブ屋』(詳細不明)が営業しているか電話をする。
当然のごとく休みで、どこも同様にやってないようだ。
することが本当思いつかず、原稿を書くことにする。
その後はご飯をご馳走になり、風呂入って、寝ただけ。
寝る間際に見た天気予報では、台風は西に逸れてなんとか天気回復が期待できそうである。
昨日までのパターンだとだめかもしれないが、明日の天気回復を祈りながら床に着く。
5日目に続く