いちじく 志田 土つくり耕楽園

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協和種苗袖ヶ浦農場見学から

いちじく2作型周年栽培(1011ヶ月間市場に供給できる体制)

養液2回採り作型

第1作:6〜7月、収穫量約4t

2作:11〜1月、収穫量約2t

養液長期採り作型:25月、収穫量6〜7t

露地栽培:8〜10月、収穫量23

養液栽培の特徴は、1.収量増加、2.品質向上、3.周年供給、4.収益改善経営向上にある。

養液2回採り作型、養液長期採り作型、露地栽培の10aづつ30aの組み合わせで1316tの収穫

ベット:ロックウールの粒状綿が9割、炭素培地が1割が混ざって30cmの幅に入っている。

養液:10cmおきに点滴で潅液。

植栽株数:350本、結果枝本数6本/株、25〜30果/枝、100g/1果、

・・・6.3tの収量。

設備費用:約1000万/10a

諸経費: 培養土の入れ替え、燃料、廃液処理(水質汚染)対策300〜400万程度/10a

粗利: 10t/10a、500円/1パック・・・10.000.000円

と、単純計算ですが試算を出してもらいました。 

その一方

露地栽培で4t採っている作型もある。

養液栽培の潅液マニュアルのように、土つくり、土壌管理、肥培・栽培管理の考え方を改善しもっと確かな露地栽培マニュアルができたなら・・・

諸経費300〜400万程度/10aの半分を土対策費に使い、チッソ吸収量5kg/10a × 8t = 40kg つまりCEC15以上30、土の仮比重0.96〜1.09、腐植0.5、炭素含有率15、塩基飽和度5:2:1、の土を一度作ればよい。次年からは収益の10%程度掛ければ維持できるでしょう。

土耕栽培も水耕栽培、養液栽培でも『植物栽培が何たるか』を理解できなくて成功は無い。土耕栽培にリスクがあるならば水耕栽培、養液栽培にもリスクはある。土耕栽培のリスクだけを棚に上げして養液栽培のメリットだけを注目してはいけない。

上記のことを踏まえて養液栽培のように単純計算で試算を出すならば

植栽株数:135本、結果枝本数20本/株、25〜30果/枝、100g/1果、

・・・8.1tの収量も考えられることになる。

 粗利: 8t/10a、500円/1パック・・・8.000.000円

この数字は簡単ではないが不可能でもない。

所感:養液も土耕も勉強研究をしなけらばならない。メーカーのマニュアルだけでは現場で通用しない。マニュアルを十分理解することだけでも容易ではなく、細部にわたる諸々のトラブルはマニュアルだけでは解決できないと思う。植物栽培が何たるかを理解でき、露地栽培でも十分成果を上げられ、更なる発展を望む人、農業には無垢で帰農する人には大いに期待できるものと思う。大いに歓迎したい。
ただ、露地栽培で成果を上げられないからといって露地栽培から逃げるように養液栽培をしても成功は期待できない。

養液栽培*1は、鉱物を利用のロックウール*2培地を使う方法です。
 しかし、使用後のロックウールは自然還元が難しく、産業廃棄物として処理が必要です。 また、培養液は、植物が吸わなかった残りは排液となっています。

 培養液を外に流さず再利用し、培地を産業廃棄物として処理が必要なロックウールから自然還元が容易で農家が容易に入手できる、より低価格な培地資材モミガラやヤシガラに切り替えることができないだろうか。
モミガラくん炭はロックウール培地と同等の収量が得られるはずである

 *1養液栽培とは、土を使うかわりに固形の培地や水の中に根を張らせ、必要な栄養成分を含んだ培養液を与えて栽培する方法です。
   土壌で栽培し続けると生じる病気の心配がなく、作物の栄養状態の管理がしやすいという特長があります。
 *2ロックウールとは、鉱石を溶かして作られた繊維を固めたものです。