駿河台自治会ウェブサイト管理者からみた自治会ウェブの効果、その将来性についての意見を 自由に記述してもらい、当自治会ウェブ管理者の視点といたします。

自 治 会 長

河上 西井 松本 増田 中村 宮下 島田 加藤    

 

 

 

自治会のおおらかさが活力となる

 

自治会あるいは町内会において、パソコン端末を利用した情報通信ネットワークがどの程度の可能性を秘めているのか。はっきりとした実証と認識のないまま私たちは自治会ウェブ、その他の運営をしてきました。おそらく自治会という組織の新しい分野として、漠然とその役割を期待し、興味と確信のなかで各種活動をしてきたものと思います。そこに東大論文への協力、発表を経て、自治会ウェブが社会学的認識を得、日本社会に発展的要素を持ちうるのではないかとういう予感を抱きました。そういう意味で当自治会パソコン部活動にとって大きな収穫であり、バイブルと言えるものとなったようです。

武藤氏が自治会ウェブを研究テーマとして選んだ推移は論文冒頭に詳しく述べられていますが、彼の先見性には思わず驚かされます。電子メールでのアンケート収集による効率化は相互通信が可能なインターネット技術の大きな魅力であります。さらに町内会ウェブという一見して興味をそそるターゲットに行き着いたという結末は、才能からくる新発見そのものといえるのではないでしょうか。このような文献は今まで存在せず、各管理者は手探りで運営し、時には挫折していたのですから。我々はこの論文で現れた統計結果を謙虚に受け止め、今後の実践課題にしなければならないと思います。

一方、私は自治会、町内会の持つある種の自由度というものをかねてから感じていました。自治会は隣組、助け合いという互助組織という立場の反面、行政組織の末端も兼ね備えた日本固有のものです。その責任のあいまいさの中にあるある種の自由な空間が、新しいエネルギーを生み出すのではないかと思っているのです。抽象的で分かりにくいのですが、武藤氏の論文を借りれば「多機能性」という言葉が妥当と思われます。一見地味に見える自治会活動もそのやり方一つでは大きな成果があるような気がいたします。自治会のおおらかさが他の組織ではマネのできない大きな活力になると確信しています。

武藤氏の論文にて各自治会サイトの運営上の欠点、課題があらわになりました。今後は定期的に活動を検証分析し、高レベルで維持できるよう、また高速相互通信、データの共有により町内のセルがよりアクティブになり、互いにリンクできるよう他自治会の管理者とより多く連絡を取り合っていきたいと思います。