ビデオは短い砂嵐の後、一人の男を映し出した。
 その姿は絵に描いたような典型的公務員の格好をしている。
簡単に言ってしまえばかたっくるしいスーツ姿というやつだ。
 背後にはぬけるような青空が広がり、地平線の彼方まで真っ青である。
一目でこのビデオが撮られたのが真夏の海上で、船上であることが理解できた。
 それともうひとつわかることは、この映っている男の温度感覚が麻痺しているであろうことだ。
僕だったら真夏の海で、絶対にこの格好ではいられない。
「えー、このビデオは我々3人の決闘が公平かつ厳格に執り行われた物であることを証明する物であり、決闘の一部始終をつぶさに記録する物である。 従って極力録画を止めたりましてや編集していない物であるからリアルタイムで起こった出来事と考えていただいて差し支えない。だからして……」
「……政孝兄貴、話すのが長いよ。 ただでさえビデオテープのストック残りが少ないんだから」
 姿は映っていないが、おそらくビデオ撮影をしている人物の声だろう。
声の感じは比較的若い今どきの話し口調だ。
「ああ、そうだったな。 じゃあ早速はじめるとするか」
 そういいながらスーツ男とビデオは、表(甲板)から船内に入っていく。
船内はとても広く、リゾートホテルを思わせる。
先程の甲板から入って船内向かって左側には、ショットバー風のカウンターと丸椅子が備え付けてある。
 よく確認すると画面手前にも椅子とカウンターがあるので、全体としてはL字型のカウンターのようだ。
画面奥がカウンターへの出入り口で、その入り口のところには冷蔵庫らしき箱を確認できた。
冷やしたビールや氷などを取りに行くのは不自由はしなさそうだ。
 カウンターの後ろの棚にはさまざまな洋酒の瓶が並び、さながらカクテルバーを思い出させる作りで、カウンターの裏には水道の蛇口があるようだ。
 向かって右側には下に降りる階段とアンテーィク調の丸テーブルと同じデザインのチェアが4脚。
高さはだいたい腰ぐらいの高さである。
丸テーブルの上には、ストローのささった4つの背の高いグラス(トーラーグラス)とバスケットがふたつのっているのが確認できた。
 その横にホテルのルームサービスが使いそうなキャスター付きワゴンが置いてある。
 横のワゴンには、氷の入った器と水差しが置いてある。
 ざっと船内を映し終わったころ下の階から誰か上がってくる気配がした。
「おっ、我らがヒロインを孝一兄貴がお連れになったようだな」
ビデオを撮っている男がつぶやくように言った。
 階段から最初に現れたのは、ラフな格好こそしているが、インテリのような感じを受ける。
見た目に発しているキザな雰囲気が何とも僕の鼻につく人物だ。
 続いて上がってきたのは、白いワンピースを身にまとった女性が上がってくる。
その女性は、強い力を加えると壊れそうな華奢な体付きで、それだけで『守ってあげたい』という気持になる。
 ビデオに女性の顔が映ったとき、僕は一瞬息を飲む。
いわゆる『美人』なのだ。
コンテストにでも出場したらきっとぶっちぎりのトップで優勝するに違いない。

「この子が私の知り合いの星川博子さん」
と僕の横で陽子さんが解説を入れてくれた。
「なるほど。で、残りの男性陣が薬師寺製薬の御曹司達と言うわけですね……」
「そう、一番最初に出てきたのが大学の助教授をしている政孝さん」
「あの『スーツ男』ですね」
思わず勝手に付けたあだ名が出てしまう。
「その言い方だと語弊が出そうね」
「では今画面に出ている『キザ男』が長男の……」
「孝一さんね。 今、薬師寺製薬の社長で父親が死んだら資産の大半を受け継ぐ予定の人物。もし仮に殺人事件が起こったら真っ先に殺されそうな人物ね」
 なんとも不謹慎な紹介だが、陽子さんは悪びれた様子がないところを見るとこの人物は嫌いなタイプなのだろう。
「……じゃあ残った『ビデオを撮影している人物』が三男」
「孝明(たかあき)さん。 ちなみにこの人は、今有名なバンド『ファルコンアッシュ』のボーカルTAKAと同一人物」
 当然のことだが、僕はその人物もバンドも知らない。
「ふうん。 で、どうして星川さんが取り合いになったか陽子さんは原因知ってるの?」
「もち。 最初は孝明さんといい仲で、かなりのところまで行ったらしいのよ。 それで長男の社長就任パーティーに連れて行ったわけ」
「社長就任のパーティー……金持ちは違いますね」
 ひがんでいるわけではないが、愚痴のひとつも言いたくなった。
「そうね。 その席で初めて上の二人にも会ったの」
「そこで上二人も……あ、ええと孝一さんと政孝さんも星川さんに一目惚れ。 猛チャージをかけた訳ですか……」
 呆れてそれ以上物も言えない。
「ま、そんなとこらしいわね」
 陽子さんもそこまで話して嫌になったらしい。
「……星川さんもいいとばっちりですね」
「そうよね。 でもどうなのかしら? あのTAKAは女好きで有名らしくて、よくゴシップ記事の雑誌に名前が載ってることあるからなぁ……」
 陽子さんはぼーっと中空を見ながらつぶやいた。
「そうなんですか!?」
 僕はすっとんきょうな声を上げた。
これだけの女性でも満足しないなんて、なんて嫌なやつなんだろう。
「まあ、あれだけ顔立ちが整ってれば、寄ってくる女性の数もハンパじゃないだろうし……」
「そんなもんなんですかね?」
 なんとも不愉快な感じだが、別に誰のせいでもない。
強いて言うなら見た目がよければすべて許されるという一部の女性の思考回路が気に入らないのだろう。
 僕は再びビデオ画面に目を戻した。

 ビデオの中で4人は、丸テーブルに座って何かを飲んでいるようだ。
グラス内が黒褐色な様なので、おそらく『アイスコーヒー』を飲んでいるのだろう。
「もう一度、最後にルールの確認を行う」
 長男が明瞭かつはっきりとした声で話しはじめる。
「ルールはロシアンルーレット法式。 まったく同じ内容のカクテルを3つのシェーカーで作り、それをそれぞれ3つのグラスに注ぎ後からうちの商品の『下剤』を水で溶かした物を混ぜる。 それを星川さんにシャッフルしていただいてから我々3人が同時に飲む」
「なるほど、わかった」
納得した感じで次男は頷く。
「あらかじめ仕込んでおいたり、こっそり混ぜるなんて事はしないんだろうな」
その三男の問いに長男は、
「もちろん。 同じ水で同じように洗い、同じ布で拭き取り、シェーカーも同様に洗う。 なんならお前達二人で洗ってもらっても構わない。 同じ瓶から同じ分量づつ酒とジュースも分ける。 同じようにシェークする。 まだ不満か?」
とスマートな口調で話し終えた。
(どこまでもこのテンションなのか……)
「わかった、わかったよ。 何でも孝一兄貴は完璧主義だからな……」
 呆れたように三男は言い放った。
「じゃあ、早速始めるとするか……」
 4人はその言葉をきっかけに立ち上がると、カウンターの方に向かう。
長男は、カウンター裏に回り、グラス、シェーカー、酒、ジュースを用意する。
「何でもいいから不審な点がないか確認しろ」
その声は冷静で背筋に寒気を憶えた。
 次男は食い入るようにしてすべてを見ている。
その隙に三男は三脚にカメラを固定しているようだ。
 カメラがカウンターの上から表裏両方を映すアングルになった。
三男がカメラの横から登場し、椅子に腰掛ける。
「孝一兄貴、その酒とジュース先に一口飲んで見てくれないか?」
三男がまっすぐ長男を見ながら言った。
「……ああ、構わないさ」
長男はメジャーカップにそれらを注ぎ、一気にあおる。
「……なるほど、大丈夫そうだな」
三男は納得した口調で頷く。
「政孝。 異常は見つかったか?」
兄は口元を手で拭ってから尋ねた。
「いや、何もないね。 断言してもいい。 指紋ひとつ付いちゃいなかった」
次男は感心したように元の位置にそれらを戻す。
「じゃあ、一度きれいに洗おう」
そういってから長男はそれらを水道の流水ですべて洗いはじめた。
 2人の兄弟はのぞき込むようにしてその作業を確認している。
「洗い終わった物から順番にカウンターの上に置き並べる。 申し訳ないが、星川さん。 このナプキンできれいに拭いていただいてもよろしいですか?」
 星川は急に話題をふられたので、一瞬驚いた表情を浮かべたが、無言で頷く。
「あ、出来ましたら、ナプキンの片面のみを使っていただけますか? 裏に何か仕掛けがあるなんて言われるのは心外ですので……」
星川は再び無言で頷く。
ひとつずつ丁寧に洗われ、並べられた物を丹念に拭いていく。
 ここまでに何も仕掛ける余地はまったくないようだ。
「じゃ、カクテルを3つ作るので、シェーカーに氷をたっぷり入れてくれ。 私がインチキしたと思われるのは嫌だ。 二人で氷を入れてくれ」
 二人は言われるがまま氷をシェーカーに入れた。
「カクテルは分量が命だ。 ここは私が行うから、イカサマがないかしっかりと確認していてくれ」
そう言って長男はワイシャツの袖をまくし上げてからメジャーカップに酒、ジュースを鮮やかな手つきでシェーカーに注いでいく。
 二人はしっかりと動作を確認しているが、何も言わないところを見ると問題はなかったらしい。
「続いてシェイクだ。 これも公正を期すために同じ回数だけ振ることにする」
 これまた鮮やかな手つきで3つのシェーカーを順にシェイクしていく。
あっという間にまったく同じ(と思われる)3つのカクテルが出来上がった。
カウンターにグラスと中身の入った3つのシェーカーを置いてから長男は二人のいる側に回り込んだ。
 ここでも誤解を招くような行動は一切見あたらない。
ここで三男が画面手前に消える。
一拍の間をおいてカメラがぶれはじめる。
どうやらビデオカメラが再び三男の手に持たれたようだ。
 視点が高くなり再び長男をカメラが映し出す。
 それを確認してから長男は、カクテルグラスにそれぞれのシェーカーからそれらをおのおの注いだ。
きれいなマリンブルーの涼しげなカクテルだ。
 普通のカクテルは擦り切りまで注ぐのだが、グラスの上部に若干空きがある状態で長男は止めたようだ。
少し分量に足りないカクテルが3つ用意されたことになる。
「さて、後は我社が一躍有名になった下剤『メッチャドカン』を混ぜるだけなのだが……粉状のままだと粒でわかってしまうかもしれないな……そうだな、あそこにある水差しの水で水溶物に変えてから混ぜるとしよう」
 そう言ってから長男は丸テーブルの方に移動し、水が入っていると思われるくもりひとつないステンレス製水差しと、まだ使っていないグラスをひとつカウンターまで持ってきた。
 長男は粉状の下剤をグラスに入れてから上から水差しで水を入れていく。
コポコポと小気味いい音を立てながらグラスは水で満たされた。
 くるくるとコップの中を粉が回る姿は、さながら踊っているような感じだ。
長男はそれをかき混ぜ棒(マドラー)でかき回すと粉は見る間に水に溶け消え去った。
「ここが商品のセールスポイントだ」
得意満面のその顔は、むしろ子供のそれに近い感じである。
「なあ、大兄貴このまま足すと分量に差が出るんじゃないか?」
ビデオの中で三男の声だけがする。
「その通り。 従って残りの物には人体に悪影響の物……『ガムシロップ』を加えることにしよう」
そう言って一旦言葉を切り、それから星川さんの方に長男は顔を向けて、
「星川さん、すいませんが、ガムシロップを取ってきていただけますか?」
と尋ねる。
 星川はこくんと頷くと三男の方へと歩み寄り、まっすぐ画面から消える。
「え? あっ、そうか」
 次男は何かそう言いかけたが一人納得したらしくそこでやめた。
バタン。
 カメラの後ろの方で扉の閉まるような音がして、しばらくして星川さんが画面から出てくると、プラスッチクの容器に入った使い切り型のガムシロップを持ってきた。
「はい、ありがとうございます」
長男は恭しく一礼してからそれを受け取る。
 そうしておいてから長男は、グラス内の水溶性下剤をマドラーをつたわせカクテル内にふたつだけ注ぎ入れる。
残ったひとつのカクテルには、星川さんから受け取ったガムシロップを注ぎ入れる。
 ズームで寄ったカメラ越しに見る限りでは、見た目に差はまったくない。
「では、これより決闘をはじめる。 ここまでに不正はないな?」
長男のその問いかけに次男が頷く。
 それを確認してからカメラ画面も頷いた。(つまり三男も頷いたことになる)
「……最後に我々の女神、星川さんにシャッフルしていただき、一度この場から離れて待っていてもらおう」
「なんでだ?」
三男は鋭く尋ねる。
「そりゃお前、何かの拍子にどさくさに紛れて星川さんから教えてもらわないようにだよ」
次男がカメラの方を見ながら言う。
「……そうだ。 もし仮に言葉や目線なんかで問題のないカクテルを教えるような可能性を排除したいだけだ。 もちろん星川さんがそんなことをするとは思えないが……万全を期すに越したことはない」
諭すような口調で長男が続く。
「……わかったよ」
 渋々と言った感じで三男が納得した。
「では星川さん、シャッフルの方お願いします」
長男の指示に星川は無言で頷くとグラスの方へと歩み寄る。
 そこでカメラは海の方に向かってパーン(旋回)する。
 三人とも星川さんを背にした格好で海の方を向いているのだろう。
 もちろん三人の前には鏡はないし、ガラスには何も反射していない。
当然だが、外が明るいのならば、そこに面するガラスは反射はしないで外の風景が見える。
 反射するのは外より室内が明るい時、例えば夜に室内灯を付けたときぐらいである。
ここはお互いが牽制し合っているわけだから誰もシャッフルしているのは『見ていない』のは間違いないだろう。
「混ぜ終わりましたら、そのまま言葉等発せず階下のお部屋でお待ち下さい」
と長男は海を見ながら大声で言う。
 しばらくして階段を降りる音がビデオ内で確認できた。
「さて……各自おのおの一度ずつ混ぜて来る必要があるな」
「……万が一星川さんと密会して、あらかじめグラスの位置を決めておくことに対する予防だな」
次男が察したように言う。
「そうだ。 念には念を入れておいて損はない」
「順番は?」
「そうだな……私からにしよう」
長男はゆっくり振り返るとグラスの方に進む。
しばらくして同じ位置に戻ってきた。
「次は政孝にしよう」
次男はひとつ頷くとグラスの方へと歩み寄る。
長男と同じような時間の後、元に位置に戻ってきた。
「最後は孝明。 お前だ」
カメラがゆっくりパーンしてグラスに向かう。
 グラスはきれいにマリンブルーを映している。
少しの間があってからグラスを2〜3回移動させると三男は元の位置に戻った。
「よし。 じゃあ、はじめよう」
長男が振り返る動作をしたので、カメラも次男も振り返る。
三人は同じ歩調でカウンター上にあるグラスに近づく。
 次男は食い入るようにしてその3つのグラスを見入っている。
「なあ、大兄貴。 これ『日光の光』に当ててみてもいいか?」
三男は言う。
「……意味があるとは思えないが、別に構わない」
長男はそう言い放つと3つのグラスの内両端のグラスを両手で包み込むようにして持ち上げると、日光が当たって一番近い窓辺の棚に置く。
残りのひとつを次男がグラスひとつ分開いた中央に置く。
 三男はカメラ越しにそれらを映し、確認しているようだ。
キラキラと日光を反射するカクテルは、本当にきれいなマリンブルーだ。
「……気が済んだか?」
「……ああ、本当に差はないし、なんの目印も付いてない」
 三男の落胆したような声色。
「ああ、そのようだな……孝明。 お前とりあえずひとつ選んでくれないか?」
 長男は主導権を彼に与えた。
「……これ」
三男は悩むような素振りをしてから真ん中のグラスを指さした。
「……なるほど。 それがお前のグラスだ」
カメラ下部から白く細い腕がそのグラスを取り去る。
「次は、兄貴が取ってくれないか?」
 次男は長男に向かって言う。
「……お前先じゃなくてもいいのか?」
長男はびっくりした様子で聞き返す。
「ああ、いいよ。 きっと博子さんの事だから、『残り物』に福を残して置いてくれると思う」
「……そうか。 それなら私はこのグラスをもらうよ」
なんのためらいもなく長男は右端もグラスを取った。
「じゃ、残りが僕のだ」
 次男は左端のグラスを取り上げる。
「……では、このゲームの勝者と星川さんの将来を祝して……乾杯!」
長男はそう言いながら自分のグラスを高々と掲げる。
 残りの二人もグラスを掲げた。
三人はお互いの様子を窺いながら同時にカクテルを飲み干したのだった……。

 しばしの沈黙の最中、お互いは顔を見合わせる。

 5分後……

「ぐあ、腹が……」
次男の政孝が腹を押さえながらうめくように言った。
「どうやら、一名脱落のようだ」
三男が嬉しそうに言う。
「くそ。 残り物に福なんかねえじゃねえか!」
もじもじしながら次男は吐き捨てるように言い放った。
 そうこうしているうちに次男は脱兎のごとく階段を駆け降りて行く様をカメラはしっかりとらえている。
「……大兄貴。 余裕だな」
三男は言う。
「ああ、お前の負けだからな」
冷静で、冷たい声だ。
「何!? なんでそう言いきれる?」
逆上したような口調で三男はくってかかる。
「なにって……お前が下剤入りのカクテルを飲み、私は安全なカクテルを飲んだ。 ただそれだけだ」
「だからなんでわかるんだよ!!」
「……今にわかる」
 そう言ったきり長男はそっぽを向いた。
「……けっ!! ほえずら書かせてやる!」
三男も激しい口調で叫んだ。

 そして、その5分後……

 カメラが急激に震えだした。
どうやら長男の予言通り三男が下剤入りカクテルを飲んでいたようだ。
「ぐっ、ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
 三男の絶叫と同時に世界が逆さになった。
カメラを放り投げたらしい。
 ドン。
鈍い音を拾った逆さまになっているカメラは、丸テーブルの横をもじもじしながら次男と同様に階段を駈け降りていく三男を逆さまにとらえた。
「はは……は、はっはっは……」
逆さまの映像の中に長男の笑い声だけが聞こえてくる。
「はっは……勝ったんだ。 私は勝ったんだ……」
 先程までとは明らかに違う高揚した長男の声だ。

 そしてしばらく無音のまま逆さまの世界を映していたカメラ映像が止まった。
おそらく長男がストップを押したのだろう。 
 僕の部屋に再び砂嵐が舞い戻ってくる……。


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