（第２１回展）聖観音　妙見菩薩など

２０１２年度仏像彫刻のテーマ　仏像の美しさと迫力
　講師作品

講師仏像彫刻作品
	聖観音像　天平様式像 宗家　松田瑞雲 奈良薬師寺の十一面観音は檜の一木から彫り出したもので中国から伝わった壇像からヒントを得て造られたと考えられていますが、腰が引き締まりスタイルの良い作風で、例えば同じ一木彫りの向源寺十一面観音像などの密教仏像のように重々しいところがなく、おおらかで穏やかな美しさがあります。私は日本仏像彫刻の最高峰である天平時代風の仏像を目指しています。ちなみに、肌や蓮台に（ごふん）の跡が残っていて、白州正子女史は「十一面観音の旅」の中で「こういう聖観音像を見ていると、心の底から和やかな気分になる」と記しています。 　。聖観音　 仏像事典　聖観音天平様式
	白衣観音 仏師　中村瑞�� 幼い日、隣家の床の間に飾られており、たしか陶器製と思いますが、優しく、清楚で、気高い母親の姿として今日まで深く心に残っておりました。いつの日か作って見たいと思っていましたがこの度、出展の運びとなり大変に嬉しく思います。 　白衣観音の白は仏様の道を求める心、菩提心とゆうことを象徴していて、菩提心の心にいつもいる菩薩という意味で白衣、「白在処菩薩」といわれています。　この白衣観音は観音諸尊を生んだ観音の母で、阿弥陀如来の妻とも考えられ、慈愛にみちた姿であらわされます。又すべての災難をなくし、もし不吉なものがあればすべて吉祥なものへ変わるようと、息災延命を祈る観音さまとして古くから信仰されて来ました。三十三観音の一人でもあります。 仏像事典　三十三観音
	妙見菩薩 仏師　佐々木瑞朝 妙見菩薩は、北斗七星を神格化した菩薩で北辰菩薩、妙見尊星王とも言われています。玄武（北方を守護する）という古代中国の想像上の動物で亀と蛇の合体した霊獣を従え国土を守り、災難を除去し、敵を退け、人の寿命を延ばすとされています、美男子との説があるので、出来るだけ美男子になるように心がけました、玄武は想像上の動物ですので、どのように仏像彫刻すればよいか瑞雲先生の妙見菩薩や色々資料などを参考にしながら制作しました。 仏像事典　妙見菩薩
	十大弟子 仏師　湯浅　瑞鳳 仏像事典