仏像彫刻展(第23回)
十二神将 愛染明王など

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三賞 佳作賞 奨励賞 講師作品 その他優秀作品とハイライト

2014年度仏像彫刻のテーマ やすらぎの表情 講師作品


受賞作品発表展2014年9/23〜9/28(船橋スクエア21)


講師作品

十二神将像

仏師 松田瑞雲
 興福寺東金堂に安置される十二神将像は東京芸術大学で興福寺の仏頭展とともに12体の国宝が展示され拝観した。写実的でリアルな像に熟練した彫刻技術を感じた。興福寺の型の十二神将が欲しいという関西のお客様からの十二神将像彫刻依頼がちょうどこの興福寺の仏頭展時期と重なる幸運を得たのであった。12体の国宝は鎌倉時代写実主義の影響を受けた動きの強い像も多く、これらの難しい彫刻は粘土で粗彫りの原型を作りながら彫り進めた。


仏像事典 十二神将像興福寺型
講師作品
   

愛染明王


仏師 佐々木瑞朝
 愛染明王の名前は「愛欲染着」が由来とされています。三目一面六臂の忿怒形で頭には獅子冠をいただき敵を降伏させ頭上の五鈷鉤は衆生の五智を成就させることを表しています。今回は仏像彫刻としての愛染明王のサイズが少し大きめのため材料の入手に苦労しました。梵名をラーガ・ラージャと言い、「ラーガ」とは赤、愛欲の意味で、恋愛、縁結び、家庭円満の神さまでもあります。
 

仏像事典 愛染明王
 講師作品  

 
 

八大童子像


仏師 稲葉瑞尚
 始めて檜以外の材料(楠)で作成したのが 八大童子です。堅そうな木に見えますが 以外に刃物がスムーズに動きました。 楠も檜と同じ香りの良い香木です。 多彩な表情を見せる八大童子は 瑞々しい少年の表情や体つきと力強さを 出すのが難しく、目を入れればもっと引き立つと思いました。 今回小さな仏像を何体か彫りましたが、凝縮された 美しさに癒されました。


仏像事典 八大童子
 講師作品  
   

文殊菩薩普賢菩薩


仏師 湯浅瑞
 

空海の業績を知ろう
仏師瑞雲

弘法大師空海と木彫仏の関係

 弘法大師空海は京都東寺を嵯峨天皇から賜り東寺の講堂に真言密教を立体曼荼羅にした仏像群を造りまして現在に至っています。特筆すべきことは、それらの仏像は全部木彫で出来ているということです。奈良時代までは金銅仏、乾漆仏、塑像など種類が多かったですが平安時代に至り木彫仏が主流となりました。
 これは、日本が良質の木材に恵まれていた事にもよりますが、「木は元々、神の宿る聖なるもの」という考えと仏教が結びついた、神仏習合したことをも意味します。京都東寺と高野山の二大密教根拠地を基盤に大発展した真言密教と木彫仏は深い縁があるのですね。
 ところで今の東寺第256世長者である日本書家連盟顧問の砂原秀遍さんは、若い頃から苦労して今日を築いたお坊さんですが東寺の物置で拾った古文書に興味を持ち「書」の勉強を始められたそうです。寺務が終わってから毎日夜2時頃まで書を書く勉強を10年続けられたそうです。砂原秀遍さんは書をしたためることにより自分というものを知り書と共に生きてこられたのですね。
 皆さんは、縁があって木と対峙する木彫の道を歩まれています。砂原さんが「一歩ずつ
歩めば、自らの心に気づく」(一個人 2015年1月号 KKベストセラーズ)と言われるように仏像彫刻の道を一歩ずつ前進して木彫の技を体得し自分の尊さを発見しましょう。





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