☆酢の効果をだすエネルギー代謝☆
酢の主成分は酢酸ですが、それ以外にクエン酸、リンゴ酸、コハク酸や、たんぱく質を構成する多種のアミノ酸など60種類以上の有機酸が含まれています。こうした成分が、「クエン酸回路を活発にする」ところにあるのです。
クエン酸回路とは、摂取した食べ物をエネルギーに変える、エネルギー代謝の仕組みです。
食べ物から吸収したブドウ糖などの栄養は、各細胞内で「ピルビン酸」となり、これが酸素分解されて、クエン酸回路の働きに必要不可欠な「アセチルCoA(コエンザイムA)」になります。この「アセチルCoA」がさまざまな酸に変化して、エネルギーを生み出しているのです。
しかし、栄養のバランスが悪かったりして、クエン酸回路の働きが低下すると、ピルビン酸がエネルギーに変えられず、疲労物質の「乳酸」となって蓄積され筋肉疲労を起こしてしまいます。また、酸に含まれる多くの有機酸がクエン酸回路に補給されると、代謝が活発になり、疲労や体調不良を改善します。
☆驚くべき相乗効果☆
酢はほかの食品と影響しあって、相乗効果をだし、さまざまな健康への影響をもたらします。
その代表的なのが、
第1に、消化吸収を良くする
第2に、乳酸を処理する、血管壁の沈着物を体外へ排出する作用
第3に、減塩できる
第4に、ビタミンCを安定吸収効果がある。
第5に、カルシウムの溶解作用をもち容易に摂取することが出来る
第6に、緊張を緩和し、ストレスを和らげる作用を持つ
第7に、調味料としての効果
@料理の油っぽさを和らげる
A褐変を防止する、赤色を発色させる
B野菜のえぐみや苦み、灰汁をとる
C硬い肉の軟化作用
D魚の臭みをとる・たんぱく質の凝固作用
酢はほかの食品の栄養素の破壊を防いだり、体内での消化吸収率をあげるなどの働きがあり相乗効果を発揮します。
酢を使った伝統的な調理法がいくつもあるのは、経験に基づいた古人の知恵です。
☆留意しなければならないことは☆
第一に、良質の純天然醸造酢でなければダメで、合成酢では効果がなく、害があることがわかっています。醸造用アルコールを混入したものでは有益とはいえません。
第二に、酢だけに頼るだけでは直接病気に役立つわけではないということであります。
酢の成分である酸類は、不足しがちな栄養素を摂取しやすくして、代謝に関与して体の働きをよくし、生活習慣病の予防に役立つます。
しかし、直接病気に役立つわけではありません。
真の生活習慣病の予防には、旬の食材でバランスのとれた食生活が大切であることを認識すべきです。
旬の食材でバランスのとれた食生活があってはじめて酢の効果が最大限に発揮されるのです。
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