特定機密法案について国会は大荒れ。与野党どちらも見るに忍びない醜態をさらしている。反対派の言うように国によって恣意的な運用が為されれば、戦時中の治安維持法のようになってしまう恐れががあるのは確かである。しかしながら、外交を含めて国を動かしていくには洩らされては困る機密があることは事実であるわけで、どちらも間違ってはいない話なのが難しいところ。
ただし、「議論をしろっ!!」と叫ぶが議論をしたうえで相手の意見を取り入れる姿勢を野党側、特に民主党や社民、共産が持っているかといえば、それは全く感じられない。結局反対をするのも「議論をしろっ!!」って叫ぶのも単なるポーズなんだよな。
ポーズと言えばマスコミはもっと酷い、と言うか醜い。「国民の“知る権利”を守れ!」などと言うが、この場合の“知る権利”は“報道の自由”と全くの同義で、つまりは自分たちの既得権益を守りたいだけの話。マスコミの中には「報道は左翼であるべき」などというとんでもない考え方が幅を利かせているらしい。確かに国や行政のあり方を問う姿勢は大切ではあるが、現状のマスコミはただそれだけになってしまっている。言い方変えれば行政のやること為すことにただ批判をしているだけ。一部の野党と何ら変わらない。国民の知りたいことは行政の悪いことだけではない。良いことだって知りたいのだ。前々から言っているが、この状況はマスコミの信用できぬ姿勢が招いた結果でもあるのだ。
確かに与党のやっていることは強引すぎる。しかしながら野党にも“議論”をする姿勢を示していない。国民が観たいのはポーズではなく、国益に叶い、国民に幸福をもたらす方向を探るために真摯に議論する場面だ。
|